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マイクログリッド
マイクログリッドとは一定地域内において、複数の多様な分散型電源をネットワーク化し、エネルギーを供給するシステムで、国家規模の電力基盤のスマートグリッドと比較して、都市、地域レベルの小規模な電力基盤を意味します。
エネルギー供給源としては分散型電源の太陽光発電、風力発電、バイオマス発電・・・など二酸化炭素排出量の少ない再生可能エネルギーを中心とした複数の小さな発電設備や蓄電池などを組み合わせて、特定の地域に電力供給を行います。
マイクログリッドを活用すると、風力・太陽光発電により生じた余剰電力を併設した蓄電池に充電し、その貯蔵電力をピーク時に利用することが出来るます。
また、余剰電力を利用して水素を製造、貯蔵しておき、高需要が生じた時にその水素を利用して燃料電池による発電を行い、同時に発生する余熱を利用して給湯を行うことも可能になり、大幅なエネルギー効率の向上が可能になりますから、併設する蓄電池もしくは燃料電池の活用により、安定した系統電力の提供が可能になると考えられます。
マイクログリッドの事例
国内におけるマイクログリッドの研究は、「新エネルギー等地域集中実証研究」(5ヵ年計画)として、2003年より開始され、これまでの大規模集中型エネルギーシステムに対し、分散型エネルギーを利用し、新しいシステムの実証を目的としたプロジェクトが京都府京丹後市の「京都エコエネルギープロジェクト」、2004年は青森県八戸市「水の流れを電気で返すプロジェクト」など、自治体を中心に地域の特性を生かした個性的なマイクログリッドの導入事例がここ数年ほど前から報告されていて、「愛・地球博」(愛知万博)においても実証研究のデモンストレーションが行われました。
環境意識の高まりとともに、化石燃料でない風力、太陽光、バイオマスといった再生可能な新エネルギーを中心とした発電装置を組み合わせたマイクログリッドは電力の安定供給に貢献し、電力・熱の「地産地消」を図る仕組みを提供することを可能にし、CO2削減に大きく貢献出来るとして昨今注目を浴びています。
このように、マイクログリッドは、複数の電源や熱源と負荷を、IT技術を使って適切に管理(ネットワーク化) することによって、これらの分散型電源の課題を解決することが可能になり、電気を使う需要家に近い場所で発電と供給が行えるため、電気を輸送するための無駄なコストやエネルギーのロスも抑えることができ、まさに効率の良いシステムと言えるでしょう