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ヒートポンプの技術
エコキュートやエアコンなどに利用されているヒートポンプの技術が注目されています。
ヒートポンプとは、「熱を移動させること」によって熱を取り出して利用することから、「熱を汲み上げる=ヒートポンプ」と表現します。
ヒートポンプは、空気中の熱を利用し冷房・暖房などにエネルギーを有効活用するシステムで、効率よくエネルギーを生み出せるため、省エネ効果だけでなく、大幅にCO2の排出削減ができます。また、電気を熱エネルギーに変換するのではなく、熱を移動させる動力源として電力を用いるため、消費電力の約3倍以上の熱エネルギーを利用することができます。
エネルギー消費効率3.0以上ということになり、石油などの化石燃料を燃やして熱を得る従来のシステムに比べ効率がよく、またCO2などの温室効果ガス(GHG)を排出しない、環境負荷が低いシステムなのです。
ヒートポンプの仕組み
物質が液体から気体に変化することを「気化」といい、気体から液体に変化することをを「凝縮」といいます。
物質は「気化」する際に、周囲から熱を奪い周囲の物質は冷却され、また物質が「凝縮」する際に、周囲へ放熱するため、周囲の物質は加熱されます。この時、気化したり、凝縮したりする物質を「冷媒」といいます。
ヒートポンプは、この自然現象を利用して空気の熱を効率よく汲み上げ、加熱・冷却することでエネルギーを効率的に利用するシステムです。
冷媒をコンプレッサで加圧して高温ガスにし、「気化」したり「凝縮」をすることを、ヒートポンプサイクルと呼び、サイクルの向きを変えることで、暖房・給湯または冷房・冷蔵に利用することができます。
このヒートポンプの仕組みを利用することで、地球温暖化の原因となっている温室効果ガスの排出は大幅に抑えることができ、省エネルギーとエネルギー資源の多様化の取り組みを地球規模で進めることが、世界全体のCO2排出量の抑制に大きく役立つと考えられています。
さらに国際エネルギー機関(IEA)では、省エネ住宅のコンセプト構築に向けたヒートポンプの国際共同研究も進んでいます。