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太陽電池の種類

現在、太陽電池は様々な種類の太陽電池が開発され、次々と商品化されています。
従来からの主流は、住宅用太陽光発電パネルに使用されているシリコンを用いた太陽電池ですが、さらに低コスト・長寿命の非シリコン型太陽電池の開発が活発に行われ、多方面から参入業者がふえています。

それでは、現在どれだけの太陽電池の種類があるかまとめてみます。

単結晶シリコン型

太陽電池といううと、太陽光発電パネルなどで古くから使われている最もポピュラーな太陽電池です。
リコン単結晶のウエハーを基盤に使用し、変換効率が最も高く20%前後を達成するが、シリコンの使用量が多く高価なのが難点でしょう。最近は他の太陽電池に主流が移りつつあり、減少していく見通しです。

多結晶シリコン型

多結晶シリコンはシリコン単結晶インゴットの端材などを利用した多結晶シリコンから製造され、単結晶シリコンよりもシリコン使用量が少なくて済みますが、変換効率は単結晶型に多少劣るります。
多結晶シリコン型も単結晶シリコン型と同じように、今後減少していく見通しです。

薄膜シリコン型

薄膜シリコン型(アモルファスシリコン型)は、シリコン膜をガラスなどの基面に蒸着させて製造される太陽電池です。
シリコン使用量が結晶型に比べ極端に少なくてすみ、低コストで大量生産できるます。
しかし、変換効率が7〜10%と、結晶型に比べて劣るのが欠点ですが、2層構造にして変換効率を向上させた製品もみられます。 薄膜シリコン型は太陽電池の欠点といえる温度が上がると性能が落ちるということがなく、高温環境下でも性能が落ちにく特徴があり、諸外国のメガソーラー用途としても注目されています。

微結晶シリコン型

微結晶シリコン型は、結晶シリコン型と薄膜型の中間の性質を持つ太陽電池です。
製造法は薄膜型太陽電池と同じ方法で、結晶のサイズが小さく、微結晶相と非晶質相が混在している状態で変換効率は10%程度です。
光の吸収率が低いという結晶シリコン型の欠点をカバーし、薄膜型に見られる光劣化が起きない特徴があります。
商品としては、主に薄膜型と組み合わせた「多接合型太陽電池」として利用されています。

化合物系

化合物系太陽電池はシリコンを使わない太陽電池のひとつで、銅、インジウム、セレン、ガリウムなどを使うCIS系が主流で、主にアメリカやヨーロッパで、集光システムと組み合わせて使われています。
シャープが開発したInGaAs太陽電池は、35.8%と世界最高の変換効率を達成(2009年時点)しているが、高コストのため、用途は宇宙用に限られているそうです。

色素増感型

色素増感型太陽電池とは、光を吸収して電子を放出する特長を持つ色素を利用しています。
光は利用できる波長領域が広い、製造工程に真空条件を必要とせず製造コストが低い、などのメリットがあります。
色の3原色を使うことで、様々な色を作り出すことが可能で、形状においても、好きな形に切り抜いて利用することができ、プラスチック基板では折り曲げることもできるますから、様々な形状に応用できます。変換効率は5〜10%前後です。

有機薄膜型

有機薄膜型太陽電池は、導電性ポリマーやフラーレンなど、有機半導体を用いる太陽電池です。
軽量・柔軟性に富むといった特徴から、様々な商品への応用の期待が高まっているが、変換効率や耐久性が問題で、変換効率は現在5%程度となっています。
三菱化学や東レなどが今年中(2010年)の実用化を目指しています。

量子ドット型

量子ドット型太陽電池は、微小な半導体の粒子(10nm程度)の中に入っている電子を、効率的に太陽光を電気に変換させる仕組みです。
理論上は、最大変換効率は、シリコン型の30%程度に対し60%になるとも言われ、量子ドットの大きさを変えることで、様々な波長の光を吸収することができます。
現在、シャープと東京大学が共同で研究を進めており、実用化は2020年頃といわれています。

このように、様々な種類の太陽電池が開発され、多くの企業が太陽電池産業に参入していますから、太陽電池と関連事業はますます活発化するでしょう。
今後、新たな太陽電池の開発が楽しみです。

  

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